甲子園を目指し、1連合チームを含む51チームがぶつかり合った第87回全国高校野球選手権秋田大会(朝日新聞社、県高野連主催)は25日、秋田商の連覇で幕を閉じた。シード校が堅調な戦いぶりを見せ、4強に3チームが残った。一方、ノーシードから決勝まで勝ち進んだ金足農の活躍も光った。打撃戦が目立った8日間の熱戦を振り返る。
◎強打が武器
秋田商は「全国で勝つには打力が必要」という小野平監督の指導が実った。強力打線を武器に、5試合で6本塁打を含む24長打を放ち47得点。選手たちも口々に「強力に打つことを心がけた」と話す。
準決勝、決勝では終盤の粘り強さ、勝負強さも印象的だった。甲子園では昨年は初戦敗退。「去年は悔しい思いをしたので、全力を尽くしてがんばりたい」と鈴木潤主将は意気込む。
県勢は98年以降、7年連続で初戦敗退を喫している。鍛え上げた打撃力で、県代表の黒星ストップに期待がかかる。
◎シード校堅調
第3シードの西目は3回戦で秋田南、準々決勝で本荘と実力校に競り勝ち、準決勝へ。昨年、あと一歩の所まで追いつめた秋田商と、同じ準決勝の舞台で戦った。
「1年間この対戦を楽しみにしていた」(石川聡監督)という試合は、昨年と同様9回までもつれる大熱戦に。気迫あふれるプレーは多くの観客を魅了した。
優勝候補の筆頭に挙げられた第1シードの経法大付は、初戦を大差で突破したが、3回戦では新屋に延長11回の末かろうじて勝利。準決勝で金足農に打線を封じられて敗退し、春の大会で見せた打力、投手力を十分発揮できずに終わった。
第4シードの能代は実力校がひしめくブロックで厳しい戦いが予想されたが、初戦は男鹿工に9回裏逆転サヨナラ勝ち。地元の能代球場は歓喜に沸いた。だが、3回戦で金足農に投打で圧倒された。
一方、シード校を破った金足農は勢いに乗った。エース渡部光俊投手は安定した投球を見せ、昨秋の地区大会初戦で敗れた経法大付を準決勝で破り決勝へ。決勝でも秋田商に序盤6点リードされながら食い下がり、9回には一度逆転。ノーシードから4年ぶりの甲子園をつかみかけたが、秋田商の執念の前に敗れ去った。
◎連合チーム、少人数チーム目立つ
昨年は部員数が20人以下のチームが10チーム。今年は一つ増え11チームになった。秋田修英は選手9人で参加した。3年生が抜け新チームになると、9人に満たなくなるところもある。少子化の中、部員数をどう増やし、野球部をさらに活気づけていくかが課題だ。
そんな中、来年閉校する横手工は横手清陵と、大会初となる連合チームを組んだ。菊地光博主将(横手工)が選手宣誓のくじを引き当て、話題を集めた。初戦敗退で終わったが、「一緒にやれたことに感謝しよう」という斉藤正稔監督の言葉からは、部員が少ない中でも野球を続ける道を模索し、大会に出た喜びがあふれていた。